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約12時間で3人共作「HIBIKI」という曲を作った話

先日2月20日に開催されたミュートピアでの出来事です。
細かく言えば、ミュートピア前日の昼間の事です。

それは突如やってきました。

予期せぬ修羅場が発生しました。

⇧主催のRaiさんのありがたいお言葉。

ここでいう修羅場というのはサスペンスとかドラマとかによくある男女関係のもつれとかそういうものではなく、はたまた激しい闘いや闘争などでもなく、我々周りの音楽界隈では大まかに言えば「締切に追われる状態」にあることを指しています。多分そういうことで合ってると思います。

つまり、この発言は自ら締め切りを作って修羅場へと踏み込もうという人たちへ向けての言葉というわけです。
こわ、近寄らんとこ。

と思っていたんですが。

清水「24時間後のイベントに備えて新譜つくりましょうって言い出す主催ってそうそういないわー……」

Raiさん「え、つくらないんですか???共作ならいかがですか?」

清水「まっておちついて」

Raiさん「イベントの醍醐味ですよね!!

向こうから近寄ってきました。
なにこれ怖い。

しかも3人で一曲作ろうという話になっていました。どういうことなの。
あれよあれよという間に制作DMへ招待されました。
もう逃げられない……。

HIBIKI 制作の裏側

13:30 作戦会議開始

いかれた修羅場のメンバーを紹介するぜ。

  • イベント主催なのに大丈夫!? メイン修羅、Raiさん。
  • 歌もピアノもつよつよだ。修羅友、るじょうさん。
  • なんか巻き込まれちまったぜ。おなべの清水 嶺。


まずはお互いのスケジュール確認から始まりました。

清水とRaiさんは夜から明日にかけて制作可能、るじょうさんは現在から明日の朝まで制作が可能ということになりました。
この会話の時点で、この人達へたすりゃ寝ないで曲作る勢いだぞというのが良く分かりますね。まじかよ怖い。

必然的に初動はるじょうさんに決定しました。
るじょうさんが原曲となるピアノ曲を制作してくれることになりました。ひとまず私は夕方まで別の制作があったので、それをこなして、18時くらいから合流、Raiさんも同じ感じになりました。

17:30 原曲まさかのフルコーラス曲

るじょうさんのピアノ演奏は美しい、ということで、ピアノで伴奏を構成していただくことになりました。

ミュートピアをテーマに作ろうと始めは言っていましたが、明るい曲はあまり作ったことがないらしく、ミュートピアを闇落ちさせそう、との事。ミュートピア闇落ち事件。

夕方になり、ひとまず自分の作業が終わったのでDMを確認すると早速るじょうさんが原曲を仕上げてアップしてくださっていました。

ミュートの闇.mid

本当に闇落ちさせてきた……、やばいのが来た。
ですが、聴いてみるととても美しいピアノ曲。切なさと儚さがあって、私はすぐに惹き込まれました。
惹き込まれ……、待って長くない?この曲長くない?

CUBASEに取り込んでみてみると5分超のフルコーラス曲でした。
なんだと……。

焦る清水。
今から明日までにフルコーラス曲仕上げるだと……?いやそれよりも、この短期間でフル尺を作ってきただと……?

一瞬燃えましたが、協議の結果無理せず1コーラスにしようという事になりました。せっかくフルで作ってくれたのにごめんよるじょうさん……。

18:00 編曲開始

ここからは清水とRaiさんのターンです。

民族的に仕上げたくなり、ギター、ハープなどを導入、リズムを軽く入れ、途中からは重めのドラムでドンドコさせる方向へ。弦のアンサンブルも軽く足して、まずデモを投げました。

しゅらばのデモだよ.mp3

説明しよう。
清水はこういう悪ふざけが許される場所では徹底的にふざけるのだ。

デモを聴いたRaiさんは第二ヴァイオリンがまだないことに気づき、そこを担当してくれることに。同時にホルンの金管も入れてくれることに。どんどん盛り上がってまいりした。

ここまでまだメロディらしいメロディは入れてなかったのですが、Raiさんが笛で美しいメロディを作ってくださいました。ああ、癒やされる……。

20:30 曲名が決まりました。

ある程度進行していくうちに、曲名どうしようかという事になりました。

Raiさん「やっぱり”ひじき”ですかね~」

どうして?
ってなる発言なんですが、つまりこういうことでした。

はっはっはっは。
修羅場のノリでひじき戻し過ぎちゃうとか、良くありますよね、分かります。私も昨日やりました。

そんなやり取りをしつつも、ひじきでいいんじゃね?という話になり、私はこう言いました。

曲名はひびきで決定ですか?

誤字りました。
誤字った結果、曲名がひびき、もといHIBIKIに決定しました。
どうして。

22:00 ぷいぷいしだす制作部屋

だんだんと曲も盛り上がり、徐々にテンションも上がっていく制作陣営。
その勢いは発言にも影響が出始めました。

  • 「ドラムをドンドコホッホイさせてきます」
  • 「ホルンをぷいぷいさせていいですか」
  • 「ちょっとこの音ぷいぷいしますね」
  • 「ベースぷいぷいいわせます」
  • ぷいぷいホルン.wav
  • ぷいぷいトロンボーン
  • ベースをぷいぷいいわせたしゅらばのデモだよ.wav
  • 第二ぷいぷい
  • ぷいぷい!
  • ぷーい!

何してるんでしょうかこの人たちは。
ちなみに我々、こんなにぷいぷい言ってるのにpui pui モルカーを観ていませんでした。ごめんなさいぷい。

23:00 まさかのボーカル入り曲

サビやBメロのメロディに悩んでいたところ、なんとるじょうさん、歌ってメロディを作ってUPしてくれました。
メロディがあるだけで嬉しいのに、歌ものになるだと……!?しかもめっちゃくちゃきれいな歌声&メロディ、そして造語だろうか、凄く良い感じの言葉感。

まさかこの時間に楽曲が歌ものになるとは思いませんでした。
感動した我々、歌曲で進行していくことに。

そして仕上がったボーカル、なんと4パートありました。
歌ってデータになるだけでも凄いのにこの短期間で4パートだと!?なるほどこれが鍛えられた修羅場の人たちの力……。
歌声も素晴らしく、るじょうさんの力の凄さを体感しました。

01:00 ミックス開始

日付も回った頃にはそれぞれのデータが揃い始め、るじょうさんの原曲とボーカル、清水の編曲、Raiさんの編曲のデータが整いました。
ここからはRaiさんがミックスをしてくださいました。
書き出したデータから順次渡し、どんどんミックスをしていただく形を取りました。

すべてのデータをお渡し出来たのは02:00くらいだったと思います。

そして02:30くらいに仮ミックスが送られてきました。

いまのぷいぷい.wav

ぷいぷいしすぎてます。

ファイル名とは裏腹に、ノリと勢いで作ったとは思えないくらいきれいな曲がミックスで仕上がってきました。凄い……。ひとごとみたいに書いてるけどこれ一応私も関わってるんだよな……。

そして歌が入ったことで圧倒的に曲の説得力がアップしました。るじょうさんの歌唱は最高でした。

そして03:00時ころに一旦解散。
翌日……もとい、朝に再確認となりました。

09:00 完成

朝起きるとDMで既に楽曲が完成していました。
全てのミックスが完了です。本当にお疲れ様でした。

そして楽曲だけではなく、ジャケットも作ってくださいました。
とても綺麗な表ジャケットと、ネタに溢れた裏ジャケットでした。裏ジャケットのヤバさは作品を手にとってくださった方は分かると思います。我々の制作の闇が見える仕様となっております。

⇧無事楽曲が公開できました。

制作としてはお昼から初めて夜中まで……という具合だったので、時間的には12時間くらいだったと思います。なかなか頑張ったと思います。

そんなこんなで突然始まり無事終わった修羅場のお話でした。
どうなることかと思いましたが、終わってみればなかなかに楽しかったです。やり取りがカオスだったので始終笑ってた記憶しかありません。
笑いながら作る修羅場曲。もはや狂気。

誘ってくれたRaiさん、るじょうさん、本当にありがとうございました。

なお、楽曲に関しては原曲のフルを活かしたバージョンを制作予定です。
出来た際には改めて公開予定です。

お楽しみに!

⇩るじょうさんの記事

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